【現代アートの買い方】失敗しないアートの選び方をアートコレクターが解説
目次
2023.3.24.UPDATE
皆さんこんにちは。現代アート通販サイトMONOLiTH運営責任者のGOSUKEです。
皆さんはアートを買いたいと思ったことがありますか?
日本でも若い人を中心に、アートを買う人が増えてきているそうです。
筆者自身も25歳の時に初めてアートを買い、気付けば10点弱を購入し、部屋の壁を埋め尽くすほどになっておりました。
コレクション癖って怖いですね‥
ただ最初はどこで買うものなのか、どのようなものを買うのが良いのか分からず、色々な展示を見に行ったり、実際に買ったりして知見を身に付けていきました。
本記事ではアートの買い方を解説していきます。具体的にどんな場所で買えるのか、どのような種類があるのか、価格の見方といった点です。
決して安い買い物ではないアート購入、皆さんが一生モノの宝と呼べる作品と出会えることを願っております!
プライマリーとセカンダリー
初めて聞く言葉という方が多いかもしれませんが、アートにはプライマリーとセカンダリーという2つのマーケットがあります。
プライマリーとは「最初の、第一の」といった意味で、その意味の通り、売り手から買い手への初回流通を指します。アーティストやギャラリーといった制作サイドから、直接作品を購入することです。
一方、セカンダリーとは「二次的な、副次的な」といった意味で、プライマリーでの取引以降の、制作サイドを含まない二次流通を指します。例えばオークションにおける、個人コレクター間売買等です。
現代アート界隈ではこの言葉は非常によく聞く言葉なので、是非覚えておきたいところですね。
それでは各マーケットにおいて、どのような場所で作品購入が出来るのかを紹介していきます。
プライマリーの購入方法
プライマリー購入においては、大きく以下の5つの方法があります。
アートギャラリー
百貨店
アートフェア
オンラインショップ
アーティストから直接購入
それぞれ簡単に説明していきます。
- アートギャラリー
アートギャラリーが何かと言いますと、主にアーティストが個展やグループ展を開催する場所です。アーティストと言ってもバンクシーやkawsのような世界的に有名な方ではなく、アート業界内では有名だったり、駆け出しの方だったりします。
大きな建物でどでかく構えている美術館とは異なり、アートギャラリーはこのような感じで、街にある建物中にテナントとして小規模に入っていることが多いです。
ギャラリーの特徴としては、多くの場合入場無料だったり、作品を作ったアーティストが在廊していたりというところです。実際にアーティストの方と話して、作品購入を決めることが出来るのが魅力です。
ギャラリーについてはこちらの記事で詳しく解説しております。
- 百貨店
三越伊勢丹や大丸をはじめとする大手百貨店も、最近特に現代アート販売に力を入れております。若手現代アーティストの個展やグループ展、バンクシーやkaws、kyneといった有名アーティストの展示を行うことも少なくありません。
また、百貨店はある程度これからのブレイクが見込まれているアーティストで展示を行うことが多いため、資産価値があるものになる可能性が高いという特徴があります。
しかし百貨店は立地が良く、賃料も高いこともあり、作品の価格も他の手段と比べて少し高いのがデメリットとして挙げられます。
- アートフェア
アートフェア東京やアートフェア大阪といった、1年に1回程度のペースで、東京国際フォーラムなど大型イベントスペースに、ギャラリーやアーティストが集って展示/販売を行うことがあります。
アートフェアでは一挙に様々な作品が見られるのでおすすめです。
- オンラインショップ
アート作品をオンラインで販売する通販です。当サイトMONOLiTHもこちらに当たります。
利点としては、アートを買いに行かなくても全国どこからでも購入することが出来、ギャラリーのようにアーティストやスタッフの目を気にすることなく、じっくり検討することが出来ます。
なお、当サイトMONOLiTHでは日本人の若手現代アーティストを中心にお取り扱いをしております。
- アーティストから直接購入
こちらはややハイレベルな購入方法になりますが、アーティストから直接購入することも可能です。Instagram等から問い合わせ、作品購入希望を伝えます。
ただいきなりアーティストに連絡をすることは心理的にハードルが高かったり、多忙で返事が来なかったり、ギャラリー経由でしか販売していなかったりと、中上級者向けの買い方となっております。
セカンダリーの購入方法
続いてセカンダリーの購入方法のご紹介です。
セカンダリーの購入方法は大きく以下の3つの方法があります。
アートオークション
コレクター間売買
ヤフオクやメルカリといったフリマサービス
それぞれ簡単に説明していきます。
- アートオークション
SBIアートオークションをはじめとして、最近話題のアートオークションです。
こちらはアートオークション会社に個人や法人が自身が所有する作品を査定してもらい出品、それをオークション形式で競っていくというものです。
会場に行かなくてもオンラインから入札が可能な他、入札をしない人も含めて誰でもプレビュー(下見会)で国内外の著名アーティストの作品を一挙に見られるのも魅力です。
アートオークションについてはこちらの記事で詳しく解説しております。
- コレクター間売買
まだまだマイナーな購入方法ではありますが、コレクター間での売買という形もあります。
例えばCOLLETというアートコレクター向けサービスでは、このようにサービスに登録しているアートコレクターの持つ作品が一覧で見られるようになっており、気に入った作品は購入オファーを出すことが出来ます。
アートコレクションをしていなくてもサービスには登録出来るので、どんな作品がコレクションされているのかを見るだけでも楽しむことが出来ます。
- ヤフオクやメルカリといったフリマサービス
最後はこちら、多くの方に馴染みの深いサービスかもしれません。
ヤフオクやメルカリ、ラクマといったフリマサービスでも、一応作品を購入することは出来ます。
しかし個人的にはフリマサービスでの購入はあまりオススメしておらず、転売ヤーの巣窟となっていること、作品の状態が正確に分からないこと、偽物が販売されていることもある、といったマイナスな点があります。
原画と複製画
それでは続いて原画と複製画についての解説です。
アート作品には原画と複製画の2種類があります。
原画とはその名の通り、アクリル絵の具やスプレーといった絵具で実際に描かれた作品のことを指します。
複製画とは、原画の版を作り、それをシルクスクリーンやジークレープリントといった印刷手法で印刷した作品のことを指します。
●原画
●複製画
もちろん同じ作品であれば、原画は一点物のため価値は高いですが、だから複製画は価値が低いということは全くありません。
複製画にはエディション(EDと略されることもよくあります)というシリアルナンバーのようなものがあり、版画で作られた枚数を意味します。
例えばED30であれば、この世に複製画は30枚しか存在していないという意味です。
複製画でもアーティストや作品によっては、アートオークションにて数百万円の値をつけることもざらにあります。
相場(号単価という指標)
アート作品はアーティストによって価格がピンキリのため、相場という相場は明確には無いのですが、号単価という指標があります。
作品を描く際に主に用いられるキャンバスには、号数というものがあります。0号からスタートし、大きくなるにつれて数字も大きくなっていきます。
そして号単価はこのキャンバスの号数を価格で割ったものです。
例えば、50号の作品が50万円とすると、50万円÷50号=1、つまり号単価1万円となります。
50号の作品が100万円であれば、100万円÷50号=2、号単価2万円という形です。
そしてこの号単価ですが、あくまでアーティストや作品によるという前提はありますが、1〜2.5万円が大体の相場かなというのが、色々見てきている筆者の所感です。
ちなみに号単価ですが、アーティストの知名度によって変わり、駆け出しの方よりも有名な方のほうが高くなります。
アーティストにとっては号単価を上げていくことがステップアップの証にもなります。
筆者が見るアート購入時のポイント
以上、アート購入の基礎知識について解説してきましたが、ここからはアートを実際に何点か購入している筆者が購入時に見るポイントを簡単に紹介致します。
まず何よりも重視しているのが、作品の絵柄が好きかどうかです。
自宅に飾り、毎日見るものになるので、当たり前ですが見た目が好きという点はとても大切だと考えております。
そして次にどのようなアーティストが描いた作品かです。
アートは安い買い物ではないので、せっかく買ったアートを描いたアーティストがすぐに活動を辞めてしまったら悲しい気持ちになります。
そのため、どのような経歴でアートを制作しているのか、どのようなテーマで描いているのか、作品を見ただけでその人の作品と分かる作風が確立されているか、等を多角的に見ていきます。
またアーティストの年齢も気にするポイントで、せっかくなら同世代の作品を買って、自分も負けずに人生頑張ろうという良い影響を貰いたいなと思います。
アーティスト理解のためには、実際にギャラリーに行ってお話するのが何より早いし正確だと思います。
そして最後に、これはなかなか難しいところですが資産価値の有無。
資産価値を求めると、結局誰かが良いと言っているものを買うことになってしまうので、せっかくのアート購入が100%楽しめないというのもまた事実です。
そのため、いくつかアートを所有してみて、どこかのタイミングで資産価値目的のアートを狙ってみる、というのが良いかなと思います。
まずは資産価値を気にせず、自分の好きな作品を買う、これをおすすめします。
ちなみにアートの資産価値についてはこちらの記事で詳しく解説しております。
MONOLiTHの紹介
長くなってしまいましたが、当サイトMONOLiTHでは、厳選した日本の若手現代アーティストの作品を多数お取り扱いしております。
アートギャラリーのように作品を直接見たり、アーティストの方と直接お話することは出来ませんが、作品をじっくり見て、吟味することが出来ます。
そのため、アートギャラリーに行くのは少しハードルが高い、距離的に難しい、と感じる方にはとてもおすすめです。
例えばオンラインの場合、作品のサイズ感が分からない、という問題がありますが、MONOLiTHではサイズが分かるよう、全作品合成画像を作成しております。
また作品だけでなく、アーティストに関する情報もサイト及びInstagramにて発信しております。
アート購入の際は、是非MONOLiTHもご検討頂けますと大変嬉しく思います!
最後に
以上、現代アート作品の購入における基礎知識を解説してきました。
アートを買う前と買った後ではお金に対する価値観や、決断力など、人生において変わる部分が多いなと実際に買ってみて感じます。
皆様が人生の宝物といえる、素敵でお気に入りのアートと出会えることを願っております!
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
それではまた!
MONOLiTH運営責任者
小野田 豪祐