【アート投資とは】実例を交えてコレクターが投資方法を紹介
目次
皆さんこんにちは。現代アート通販サイトMONOLiTH運営責任者のGOSUKEです。
突然ですが、アート作品も投資になることをご存知でしょうか?
本記事をご覧の方の中には、株や不動産、金など、資産運用をされている方もいらっしゃるかと思います。
現在の歴史的円安状況もあり、資産を日本円で持っておくよりも、他の金融資産に変えた方が良いというのもまた事実です。
そして「アート投資」という言葉をお聞きしたことがある方もいるかもしれません。
アート投資というのはその名の通り、アート作品を買って、それを手元で保管し、将来売却する、というものです。
筆者自身もアートを何点かコレクションしておりますが、中には既に資産価値のある作品もあります。
本記事ではそんなアート投資のやり方、魅力についてご紹介していきます。
※前提として、NFTアートを除くリアルアートについての内容です。
アート投資を実例を交えて解説
それでは早速、実例を交えてアートの資産価値を見ていきましょう。
まず資産価値と言うからには、アーティストからの売り出し価格以外での市場価格が付いていなければいけません。
日本のアートオークションの中でも最も有名なSBIアートオークションを参考に見て参ります。
今回、例にあげるのはこちらの作品。
現在、現代アート界隈で大人気のBackside works.さんの『VALIANT GIRLS』という作品です。SBIアートオークションにも度々出品されております。
作品のスペックはこちら。
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作家名:Backside works.
作品名:『VALIANT GIRLS』
制作年:2019
制作手法:ジークレー印刷、キャンヴァス
サイズ:53.0 × 41.0 cm (20⅞ × 16⅛ in.) (P10)
サイン等:裏にサイン、エディションナンバー、裏のラベルにタイトル、制作年、エディションナンバー
ED:15
最初のアーティストからの売出し価格:20万円程度
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簡単に解説致しますと、ジークレー印刷でキャンバスにプリントされた版画です。EDというのはエディション数の略で、版画で作られた枚数の意味です。
つまりコチラの作品は、この世に15点存在することになります。
では早速、SBIアートオークションでの本作品の軌跡を見ていきましょう。
20年10月
この作品が初めてSBIアートオークションに出品されたのが恐らくこちらのオークション。
その時の落札結果がコチラ。
※以降の金額は全て、SBIアートオークションの手数料15%を含みます。
SBIアートオークション
235万円!
この時点でなかなかの金額です。1年前に制作された作品がこの価格。
最初の販売は恐らく抽選ですが、この時点で最初の売出し価格の10倍以上となっております。
ですが驚くのはまだ早い。
21年4月
次に出品されたのが約半年後。
その時の落札金額は!
SBIアートオークション
287万円!
半年で50万円上昇!利回り約20%!凄まじい‥
株で言うと、コロナで株価暴落した時に仕込んだくらいの上がり幅です。
21年7月
続いて出品されたのがその3ヶ月後。
さてどうなったことやら‥
SBIアートオークション
!?!?
460万円!?
たった3ヶ月で173万円上昇!?思わず口が開いてしまいます‥
最初の235万から利回り計算したらなんと利回り100%!
本当に凄まじい伸び率です‥驚愕‥
22年5月
ちなみに直近のSBIアートオークションにも出品されておりましたが、その時の落札額はこちら。
SBIアートオークション
483万円!
これまでほどの上がり幅ではないにしろ、まだ上昇しております。
改めて価格上昇の経緯をまとめるとこのようになります。
20万円程度(19年、アーティストからの売り出し価格)
↓
235万円(20年10月)
↓
287万円(21年4月)
↓
460万円(21年7月)
↓
483万円(22年5月)
というように、約1年で2倍の価格になったわけです。
発売時の20万円で買っていたら、利回り2000%超です。
他の金融資産では聞かないようなおかしな数字です。
Backside works.さんは特に人気なアーティストなので極端な例ではありますが、アートの資産性を分かって頂けたのではないでしょうか。
ただし、ここは個人的な考えになりますが、アートはお金稼ぎの道具ではないと筆者は考えております。
ただのお金稼ぎの道具と考えてしまったら、それは転売ヤーでしかありません。レアスニーカーやレアブランドを並んで購入する人たちと変わりません。
本来のアートの買い方は、資産価値のことは一旦考えず、自分がいいなと思った作品や共感したアーティストのものを買うのが一番だと考えております。
筆者がアート投資において良いなと感じるポイントは、自分の気に入った作品を家に飾れば毎日のテンションも上がるし、本当に困ったいざという時に助けてくれる力があるところです。
株は買ってもチャートを見ることしか出来ません。(あとは株主優待や配当等)
しかしアートは実物があるので毎日見て力をもらったり癒やされたりすることが出来ます。
株や投資信託で資産運用するのも手堅くて良いものですが、余剰資金で自分の好きなアートを買ってみて、部屋の中に飾って毎日見て元気をもらって、値上がりするのをこっそりワクワクするのもまた楽しいお金の使い方だなと思います。
資産価値のあるアートの購入方法
それでは、上述したような資産価値のあるアートを買う方法を紹介していきます。大きく3つの方法があります。
1.アーティストやギャラリーから直接購入
2.アートオークションで購入
3.分割所有サービスで購入
それぞれ説明していきます。
1.アーティストやギャラリーから直接購入
お店で買うイメージです。当サイトのようなオンラインショップもこれに含まれます。これが最もお手頃な価格で買うことが出来ます。
ちなみにこれはアート業界ではプライマリーマーケットと呼ばれております。
WATOWA GALLERY
この購入方法の難点としては、人気作品は買うのがそもそも難しいことです。
早いもの勝ちであったり、抽選販売であったりします。
いずれも転売ヤーが群がることが多々起こります。
早いもの勝ちの場合、展示開始してすぐに完売してしまいます。すごいものは開始日のギャラリーオープン前から長蛇の列が出来ることもあります。
抽選販売の場合、多いものでは30点限定に対して1万件を超える応募があることもあり、かなりの運の持ち主か、ギャラリーと繋がりが無いと購入することは難しいのが事実です。
イメージとしてはSupremeといったアパレルブランドのレアアイテムや、レアスニーカーを買うのに近いです。 アートギャラリーについてはこちらにより詳しくまとめてあります!
2.アートオークションで購入
上述したSBIアートオークションといった、アートオークションでの購入です。1で紹介したプライマリーに対して、こちらはセカンダリーマーケットと呼ばれております。数百万円が当たり前の世界で、一般の方が手を出すのはなかなか難しいのが実情ですが、オークションプラットフォーム間や開催の曜日によって価格に差があったり、割安で買えるチャンスはわりとあります。
ただアーティストや作品の相場を把握しておく必要があるため、初心者の方がいきなりオークションで購入というのは決して簡単なことではありません。
何度かオークションを見たり、過去の落札結果を研究して、相場観を身に付けるのが大切です。
なお、オークションは誰でも参加可能で、現在はオンラインビットで家にいながらワンクリックで入札をすることも可能です。
筆者も以前、軽いノリでクリックしていたら100万円を落札してしまった経験があり、さすがに少し気持ち悪くなりました笑
アートオークションについてはこちらの記事により詳しくまとめております!
3.分割所有サービスで購入
こちらは1と2とは少し毛色が異なり、自分の手元にはアートは持たず、アートの所有権の一部を購入する形です。イメージとしては企業の株式や不動産投資のREETが近いかと思います。
例えば、100万円の作品があったとして、その所有権を100分割し、一口1万円で販売します。仮に作品の価値が120万円になった場合、権利所有者は一口あたり2,000円の含み益が出るといった形です。作品の所有者は後述するプラットフォーム内でユーザー同士で売買することが出来ます。
なお、100口買えば作品は自身のものになります。
サービスとしてはANDARTやSTRAYMといったものがあります。
いずれもバンクシーやアンディ・ウォーホルといった世界的に有名なアーティストの作品も扱っております。
ただこの分割所有は、いわゆるアートコレクションというものとは全く異なり、投資色の強いものとなっております。
資産価値の上がりやすいアートの特徴
それでは、資産価値のあるアートはどのようなものを狙っていけばよいのでしょうか?こちらに関しては明確な答えがあるわけではありませんが、筆者の考えとしては以下の3つがあります。
1.所属ギャラリーが強い
2.作風が多くの人に受け入れられやすい
3.結局人気な人が人気になっていく
それぞれ説明していきます。
1.所属ギャラリーが強い
アーティストはギャラリーに所属して活動を行っていくことがわりと多いです。ギャラリーとはいわば芸能事務所のようなもので、芸能界同様、押し出す力が強い事務所はその分世の中への露出機会が多かったり、ギャラリーの立地が良かったり、強いコレクターとのコネクションがあります。
もちろん作品が素晴らしいからこそ強いギャラリーに所属できるのですが、強いギャラリーに所属することで結果的に需要は増えるので、作品の資産価値は上がりやすくなります。
2.作風が多くの人に受け入れられやすい
アートというものにおいて”受け入れやすい”という表現が良いのか悪いのかは置いておいて、見た目が受け入れられやすいものは人気になりやすい傾向があります。最近で言うと、ベタ塗りのポップなイラストタッチや可愛い女の子をモチーフにしたものが売れやすい傾向があるように感じます。
ただ売れている作品というのは単に見た目が良いだけでなく、しっかりとクオリティが高いというのは共通していることだと思います。
3.結局人気な作家が人気になっていく
これを言ったら元も子もありませんが、この構造は否めません。資本主義において最も高い価値は”希少性”で、価値が認められているものこそが正義という流れはあるので仕方ないことかもしれませんが、人気画家にはどんどん人が集まっていき、作品が即完売する画家になっていきます。
またタレントやインフルエンサーが所有していることを世に伝えると、人気がぐっと上がるということもあります。 ちなみに筆者おすすめの現代アーティストについて紹介した記事も良ければご参照ください。
資産価値は気にせず、好きなものを買うのもアートの魅力
以上がアートは資産となることの説明、そしてその購入方法です。しかし上述した通り、資産価値の認められたアートを買うことはある程度の元手が必要だったり、高倍率をくぐり抜ける必要があったりと、簡単ではありません。
そのため資産目的でアートを買おうとすると、下手したら一生買えません。
だから筆者としては、資産価値は一旦気にせず、自分が良いと思った、好きな作品を買えば良いと考えております。
作品自体のかっこよさだったり、アーティストへの共感だったり、理由は様々だと思いますが、そうして買った作品を作ったアーティストが、活動を続けていく中でもっと人気になり、いつか資産価値を持つ。そうなったら最高だと思うのです。
それに関連して、アーティストの方と話していて印象的だった言葉があります。
「お客さんはアーティストがまだ売れていない時に作品を買ってくれて、活動を続けるお金を与える。それに対してアーティストは売れるために全力で作品作りをして感謝を返していく。そういう持ちつ持たれつな関係が素敵だと思う」
こういうマインドでアート購入、引いてはコレクションが出来たら本当に素敵だなと思います。
MONOLiTHについて
長くなってしまいましたが、当通販サイトMONOLiTH(モノリス)では、素敵な作品を作られているアーティストを選りすぐって作品を販売しております。サイト内にある作品やアーティスト情報を見て、胸に感じるものがあれば、是非作品を手にとって頂けたらと思います。
サイトはこちらから
Instagramとはこちらから
最後に
ということで、アートの資産価値についての解説でした。キッカケは何でも良いので、アートに興味を持ち、買ってみる方がもっと増えていったらなあと思います!
アート購入の基礎知識はこちらの記事をご覧ください。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
それではまた!
MONOLiTH運営責任者
小野田 豪祐