2021年制作のマスクシリーズ。本来は剥き出しであるはずの人間の顔を、何かで覆われることによって、息苦しさを感じると同時に、安心感を覚えるという矛盾した感情について、セルフポートレートとして絵画表現している。モチーフは実際に被り物をつけた作家本人の自撮り写真。

顔面の大半を覆い隠されている昨今の世界において、我々人間は何をもって相手を認識しているのか？覆われた布の下はどんな表情をしているのか？

2020年代に新たに生まれた疑問を、作品を通じて投げかけている。

＜スタッフのひとこと＞
薬剤師として勤務する傍ら、画家として活動している愛知県出身のアーティスト 太田史香。メディカルイラストレーターという職業を知り、独学で絵を描き始めたという彼女の作品の特徴は、身体や臓器などをモチーフにリアルなタッチで描かれている。

近年、私たちの生活に変化をもたらしたマスク生活。本作品はそんなマスク姿の人々からインスパイアされた作品である。

顔全体を覆うように不織布マスクをした人物からは、表情や感情を読み取ることが出来ない。マスクによって、顔の判別がしにくくなった今、私たちはどのように相手を認識しているのだろうか。

近年活躍の場を広げている画家 太田史香の作品が10万円以下で手に入れられるこの機会、是非作品をお迎えしてみてはいかがでしょうか。