【アートオークションの楽しみ方】日本の厳選アートオークションも紹介
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2023.3.24.UPDATE
皆さんこんにちは。現代アート通販サイトMONOLiTH運営責任者のGOSUKEです。
最近ニュースでもよく耳にするアートオークション、皆さんはご存知でしょうか?
日本の金融緩和による資産インフレの影響もあり、アートオークションにおける落札額もどんどんと上昇を続けております。数百万円はもとより、最近では1億円を超える作品も度々見かけるようになりました。
そんなお金持ちだけのものに見えるアートオークションですが、実は入札する方以外も楽しむことが出来るのです。
本記事ではアートオークションとは何か、アートオークションの楽しみ方、日本のアートオークション会社を紹介していきます。
アートオークションとは
まずはそもそもアートオークションとはどのようなものなのか。
その名の通り、一般の方や法人が一度購入したアート作品をオークション形式で競っていくものです。
なお、オークションのように一度誰かが購入した作品を購入することはセカンダリーマーケットと呼ばれており、逆にアーティストやギャラリーから直接購入することはプライマリーマーケットと呼ばれております。アート業界でよく聞く言葉なので要チェックです。
アートオークションで作品を買う方の多くは、資産としてのアートを所有するのが目的で、落札額は数十万円〜数百万円、作品によっては数千万円の値が付くこともあります。
まだ日本では数は少ないですが数億円で落札ということもあり、海外では億を超えることはざらにあります。
また、冒頭でも少し触れましたが、近年では金融緩和による資産インフレの影響もあり、落札価格は年々上がっております。
アートを資産として見る方が増えてきている証拠でもあります。
アートの資産性についてはこちらの記事をご参照ください。
上記の記事でも解説している通り、作品の相場観を身に付ければ、割安で作品を落札することも可能です。
アートオークションの仕組み
では次にアートオークションの仕組みについて解説していきます。
大きく以下の4つを押さえればアートオークションを理解することが出来ます。
エスティメート価格(想定落札価格)
入札方法
手数料
アーティストへの利益
それぞれ解説していきます。
エスティメート価格(想定落札価格)
オークション会社は、出品作品に対してそれぞれエスティメート価格(想定落札価格)を設定しております。
過去の自社及び他社のオークション結果を元に算定された価格で、落札するための予算検討材料になります。
ただし、最近はエスティメート価格を大きく超えて落札される作品が多いのも事実です。
上記の作品も、120~180万円というエスティメート価格に対し、600万円という落札となりました。
入札方法
入札方法は4つの方法があります。
※なお入札は英語でビッド(Bid)とも言います。
1.現地に行ってパドル(札)を上げて入札
2.電話での入札
3.書面での事前入札
4.インターネットから入札
オークション会場にもよりますが、現地に行くのが最もリアルな空気感も感じられるので良いと思います。
最も手軽に出来るのは4番のインターネットから入札です。登録をすれば誰でもワンクリックで入札を進めていくことが出来ます。
そのため勢いでクリックして高い金額で落札、ということをしてしまわないように自制心と冷静な判断が求められます。
ちなみに筆者が過去にオークションで作品を落札した際は、インターネットからの入札でした。
手数料
手数料は出品者、購入者ともに15%のことがほとんどです。
そのため、仮に100万円で落札した場合、購入者は115万円をオークション会社に支払うことになります。出品者は100万円から15%引かれた85万円を受け取ることになります。
アーティストへの利益
それではアートオークションで落札された作品の造り手であるアーティストへは落札額の一部は入るのでしょうか?
残念ながら答えはNoです。
どれだけ高い落札額となっても、アーティストには1円も入らないのが現状です。
ただし後述しますが、最近では落札額の一部がアーティストに還元されるというオークションサービスも出てきております。
入札しなくてもアートオークションは楽しめる
アートオークションの仕組みや参加方法を説明させて頂きましたが、入札をしなくてもアートオークションを楽しむことが出来るんです。
以下の3つが楽しむポイントです。
カタログ
プレビュー
ライブ配信
それぞれ紹介していきます。
カタログ
アートオークションサービスに登録(登録は無料)していると、毎回オークションの1ヶ月前位に今回出品される作品がまとまったカタログが送られてきます。
かなり丁寧に作り込まれており、単純に読み物としても面白く、ワクワクします。正直これが無料!?と驚くレベルのクオリティの高さです。
ちなみにこのカタログがメルカリで2,000円で販売されていたりもします。
プレビュー
プレビュー、日本語に訳すと下見会のことです。個人的にはこれが一番の楽しみだと思います。
プレビューでは、実際に出品される作品が一同に展示されます。
国内及び海外の有名なアーティストの作品が展示され、バンクシー、kaws、村上隆さん、草間彌生さん、kyneさん等、たくさんの有名作品を一気見することが出来ます。美術館でもめったに見られない、かなり豪華な展示です。
また上述したエスティメート価格も記載されているので、各作品にどのくらいの価値があるのかを見ながら作品を見ることが出来るので、美術館に行くのとはまた違った面白さがあります。
しかもこれがなんと無料!事前登録も無しでふらっと見に行くことが出来ます。
プレビューには是非一度行ってみて頂きたいです。
ライブ配信
オークション当日の様子はYouTube等でライブ配信を行っていることが多く、どこからでも会場の様子を見ることが出来ます。
オークションの様子
オークショニア(オークションを進行する人)の迫力ある捌き、実際に作品がどんどん値上がりしていく様子、落札時に叩かれるハンマー等、とても臨場感があるので一見の価値ありです。
SBIだけじゃない!おすすめの国内アートオークション会社3選
それでは日本国内の主なアートオークション会社を紹介していきます。
SBIアートオークション
こちらは国内最大級のオークション会社です。
SBIさんは何と言っても落札率の高さと価格の伸びが特徴で、毎回作品の落札率は98%~99%程度と極めて高く、落札価格も伸びます。
知名度の高さが大きな要因かと思いますが、出品をするならSBIアートオークションが良いと思います。
プレビューもとても豪華で、毎回代官山にて行われております。
シンワオークション
こちらは老舗オークション会社です。
骨董品や西洋絵画等、古いものを主に扱っておりましたが、2021年から現代アート作品の取り扱いも開始致しました。
SBIアートオークションに比べると作品の価格は落ち着いているのと、落札率も90%前後なことが多い印象です。
なお、筆者はこちらのオークションで落札をしました。
NFTアートのオークション等新たな試みも行っていたり、老舗で信頼性は高いオークション会社なので、これからもっと価格や落札率は上昇していくことかと思います。
NEW AUCTION
2021年から開始した新進気鋭のオークション会社です。2022年7月現在で、これまでに二度のオークションを行っております。
こちらの特徴としては、オークションの利益をアーティストに一部還元するという仕組みになっております。
渋谷、原宿を中心に活動しており、これからの活動が楽しみなオークション会社です。
その他にもオークション会社はいくつか
国内の主要なものを紹介致しましたが、この他にも毎日オークション、マレット アートオークション等、いくつかのオークション会社があります。
また会社によって知名度が異なることから、参加する入札者の数が変わり、同じ作品でも落札額に違いが生まれることが多々あります。その点から、割安での落札を狙うということも可能なのも事実です。
アートを買うにはプライマリーという選択肢もある
ここまでアートオークションについて解説してきましたが、アートオークションで作品を買うとなると、結構な元手が必要になります。投資家のマネーゲームの側面もあるのも事実です。
また、相場観を理解していないと、手数料で15%が掛かることもあり、高値づかみとなってしまう可能性も否めません。
そのため、アートオークションはアート購入においては中・上級者向けになるというのが個人的な意見です。
単純にアートを買いたい、という方には、ギャラリーから購入するプライマリーという買い方がおすすめです。
当サイトMONOLiTHもプライマリーマーケットに位置しており、素敵な作品を制作しているアーティストを選りすぐって作品を販売しております。
サイト内にある作品やアーティスト情報を見て、胸に感じるものがあれば、是非作品を手にとって頂けたらと思います。
最後に
以上、アートオークションとはどのようなものなのか、おすすめの楽しみ方、オークション会社についての解説でした。
プレビューやライブ配信など、入札しなくても楽しめるのがアートオークションの魅力なので、是非一度足を運んでみてください!一層深いアートの面白さに触れることが出来ると思います。
オークションも含めた、アート購入の基礎知識はこちらの記事をご覧ください。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
それではまた!
MONOLiTH運営責任者
小野田 豪祐